にきびの原因
顔,胸、背中に赤いブツブツ、膨らんでいる、膿んでいる、かゆいなど、様々な症状がある皮膚の炎症性疾患。
医学的には尋常性座瘡(じんじょうせいざそう)と呼びますが、ニキビあるいは吹き出物としてよく知られる疾患です。
ニキビの原因には、以下のことが考えられます。
- 皮脂分泌の増加
- 毛孔閉塞と角化異常(毛包がつまる)
- にきび菌、アクネ菌の増加
- 生活環境(食事、睡眠、ストレス、衛生状態)
従って、治療方針は、これらの原因を取り除く為、患者様の症状に応じて、いくつかの組み合わせ治療を行います。
にきびの治療方針
にきび菌、アクネ菌の増殖を抑制する抗菌活性作用がある抗生物質(テトラサイクリン系薬剤) の内服薬の服用。
皮脂分泌抑制作用があるビタミン剤(B2、B6)の内服薬の服用。
にきび菌、アクネ菌の増殖を抑制する抗菌活性作用がある抗生物質の外用薬(ナジフロキサシン、クリンダマイシンリン酸エステル)の塗布。
毛孔のつまりを改善、面ぽう(毛包に角栓が詰まった皮疹)を抑制することによりニキビ発生を押さえる外用薬(アダパレン)を、3ヶ月程塗り続ける。
この外用薬は、ニキビを小さいうちに刈り取ることで、抗菌作用のある従来の外用薬と併用すると今まで以上の治療効果が期待出来ます。
但し、表面をピールするので、刺激感を強く感じる患者様もおられます。
ニキビがあるときの日常生活の心がけ
ニキビがあり、しかし皮膚は乾燥している場合もあります。このような時は、保湿剤で、皮膚の潤い十分保つようにしましょう。
スクラブ入り洗顔料、毛穴ブラシは、皮膚を傷つけてしまうことがあり、かえってニキビを増悪化させてしまう場合もあります。
お化粧はしても良いですが、スキンケアとファンデーションを中心に、ノンコメドジェニック製品を使うことをお薦めします。
そして、規則正しい生活リズムを作り、守りましょう。日常生活に気をつけることで、ニキビの症状が改善します。
例えば、以下のような点に気をつけて生活することで、ニキビを改善するのに効果が期待できます。
- 食事制限は特に必要ないですが、チョコレートを食べて数日以内にニキビが悪くなった場合などは、少し控えましょう。
- 夜間遅くの食事も控えましょう。
- 便秘をしないよう、毎日の食事も工夫したいものです。
- 睡眠はホルモンバランスに大きな影響があり、ニキビ増悪にも繋がります。睡眠を十分にとり皮膚も休ませたいですね。
- 洗顔の折は、洗顔料のすすぎも十分にするようにしましょう。洗顔料の残りなども、ひふには大敵です。特に、髪の生え際などは、注意が必要です。
他にも、患者様個々に、いろいろな状況があると思います。
診察時、お話の中から、ニキビを治すためのヒントを一緒に探していきましょう。