尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)の症状と原因
尋常性乾癬は、身体中、何処にでもできる発疹で、皮膚の代謝が異常に早くなり(通常30日で代謝のサイクルが、3日~5日のサイクルとなる。)皮膚の表面がポロポロと剥ける様な症状の疾患です。
痒みは軽度です。
皮疹は頭部の髪の生え際、四肢の擦れる部分に比較的多くみられます。
原因としては、遺伝的因子、環境因子や免疫的要因も関係していますが、未だはっきりしていないことが多いです。
発症のきっかけは、食生活、ストレスや感染症などが考えられています。
尋常性乾癬の治療方針と日常生活
治療方針は、全体の皮疹の量と、その類縁疾患とによって異なってきます。
類縁疾患とは、膿疱性乾癬(のうほうせいかんせん)、 関節症性乾癬や乾癬性紅皮症(かんせんせいこうひしょう)などです。
乾癬治療は、以前に比べ飛躍的に進歩してますが、決め手に欠いているのが現状でもあります。
当クリニックでは、皮疹が軽度から中等度までに対応、以下の治療をしております。
- 活性型ビタミンD3外用薬 ステロイド外用薬
- 紫外線照射(PUVA)
- 免疫抑制薬ネオラールの低用量使用
- 漢方療法
また日常生活では、以下の点にお気をつけいただき、お過ごしになることをお薦めします。
- アルコール類は、出来る限り控えること。
- 入浴、シャワーで、清潔に心掛けること。
- 食生活は、太るようなもの(油もの、スナック菓子など)は、控えること。
- 心身共にストレスを溜めないよう心掛けること。
- この病気は、健常皮膚を傷つけることで、更に乾癬の皮膚を生じることになるので、注意すること。
尚、全身に皮疹が及ぶものは、大学病院などの認定施設で生物学的製剤によって、高い治療効果が期待出来ます。