皮フ科医通信増刊号0001 5/11日経新聞掲載の皮膚疾患について

2014年5月11日(土)の日本経済新聞に、皮膚疾患の記事がありました。こうした症状は、まだご存知でない方も多いと思いますが、お悩み解決の一助になればと思い、以下、皮フ科医通信の号外というか臨時増刊号として、ご紹介しておきます。

稗粒腫(はいりゅうしゅ、ひりゅうしゅ)

毛孔に角質ケラチンが詰った状態です。
自然治癒も期待できます。

治療:注射針の先端で、丘疹の直上を切開し、内容物を圧出します。殆ど、痛みはありません。2~3時間、止血を兼ねて絆創膏を貼ります。

汗管腫(かんかんしゅ)

真皮内で増殖した汗腺が皮膚表面に扁平状に盛り上がってい
る。比較的、若い女性に多いです。夏に出現しますが、冬に消失してしまうこと
もあるので一年中、出現しているものが治療対象です。

治療:炭酸ガスレーザーで病変部を熱で蒸散させます。

脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)

中年以降、皮膚の老化によるもので、大きさはグリーンピース大までで、色調は正常色~褐色~黒褐色、表面は平滑~ボタン状

治療:液体窒素療法、炭酸ガスレーザー

眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)

主として、中年女性の両側性に扁平で黄白色
丘疹が典型的です。その後、次第に拡大することもあります。また、片側性のもの
もあります。コレステロール値は必ずしも高値とは限らず、正常値の例もみうけます。

治療:高脂血症治療薬内服、液体窒素療法、炭酸ガスレーザー