皮膚科医通信Vol.19 紫外線対策は春からはじめましょう。

春の陽気に誘われて、お出かけや屋外での活動が多くなる頃となりました。

新社殿が完成してから、まもなく1年となる水天宮にも、安産祈願に訪れる方が多くいらっしゃっているご様子。
皮フ科早川クリニックがある人形町の桜も開花し、新しくなった水天宮を眺めながらのお散歩も楽しい季節です。

紫外線は4月から増えはじめています。

ここのところ日々の診療に追われて、暫くお休みしてしまった皮膚科医通信ですが、4月になり是非紫外線対策を始めて頂きたいと久しぶりの通信です。

一般的に紫外線といえば夏のイメージですが、実際には4月頃から増え始まります。ですから、この時期からの対策は大変効果が期待できます。

月別の紫外線量

気象庁発表2013年の東京の紫外線量統計より

以前の皮膚科医通信でも紫外線対策については既にお話してますので、今回は、おさらいも含めて、日焼けについての簡単な説明と日焼け止めの使い方、外出時の服装のワンポイントアドバイスをいたしましょう。

日焼け止めは、紫外線のタイプによって使い分けをしましょう。

皮膚科医通信 日焼け止め

紫外線には、UVA、UVB、UVCの3種類があります。C波に関してはオゾン層で遮断されますから、地上に届くA波とB波に対策が必要となります。

まずA波ですが、ゆっくりと皮膚の奥に届き皮膚を黒くする他、シミやたるみ、皮膚の弾力を失わせ老化を加速させる原因となります。

A波対策には、PAが指標になっている日焼け止めを使いましょう。効果の目安は、+の数で表されてます。最大はPA++++です。

一方、B波による日焼けは、A波に比べてエネルギーが強いため浴びると、すぐに皮膚が赤くなりヒリヒリする皆さんが、よく経験する日焼けの症状となるものです。

B波対策には、SPFが指標になっている日焼け止めを使いましょう。SPF20~SPF50などの標示で最大はSPF50+です。

このようなことを参考にして、例えば日常生活では指標の低いもの、屋外でのレジャーやスポーツの時は指標の高いものといった具合に使い方を変えることによって、皮膚への負担が少なく、より効果的な紫外線対策が出来ます。

また顔への塗り方としては、額、鼻、頬など高いところに日焼け止めをのせ、塗り広めていくとよいでしょう。忘れがちな首の後ろも日焼けしやすい場所です。

おでこ、頬、鼻に日焼け止め

日焼け止めは、大体2時間位したら、再度塗り直すと良いですね。

最後になりますが、私のクリニックには乳幼児、お子様も診察に来られます。

特に乳幼児は道路からの照り返しも強く、皮膚が薄いので紫外線の影響も大人より受けやすいですから、帽子やベビーカーの日よけなどには配慮してあげて下さいね。また、お子様用の日焼け止めもありますので、気になるお母様は気軽にご相談下さい。